技術資料 (Nov. 15 2020)
1. H-350とSEM52Aの接続
H−350 改造前 |
コネクター接続変更 |
改造後 |
A (黒,黄) |
黄を外してEへ |
A (黒) |
B (白) |
そのまま |
B (白) |
C (緑) |
そのまま |
C (緑) |
D (赤) |
そのまま |
D (赤) |
E (シールド) |
黄を追加 |
E (シールド,黄) |
F (青) |
切断 |
F (接続無し) |
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U−183 |
PTT箱 |
SEM52Aコネクター |
A |
黄 |
A (イヤーフォン) |
B |
白 |
B(イヤーフォン) |
C |
緑 |
D(PTT) |
D |
赤(芯線) |
C(マイク) |
E |
シールド,灰 |
G(アース) |
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余った茶は接続無,絶縁 |
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- 改造前に元の状態で動作確認。
- H-350ハンドセットを改造、その接続を確認。
- PTT箱のスイッチを外し、穴を広げU-183コネクターを取り付け。
- 配線し、接続を確認。
- 全体の動作確認、変調のデヴィエーションの調整が必要な場合はR1で行う。
注意事項
- 上記改造は当方で確認済みですが、保証されたものでは有りません。各自の責任で行ってください。
- イヤーフォンは電源と半導体回路に接続されています、片側アースでは有りません。
改造用部品
H-350ハンドセット \3,500
U-183コネクター \1,000
2. BA-5598の実力について
このリチウム電池は3Vの物を5個直列に接続しダイオードを通じて14.4Vと途中から3Vが出力されている。
寸法は120x90x52m/mで個々の電池は径39長50m/m。
PRC-25(51.00MHz)に接続し連続送信は約5.5時間可能、その後送信出力は1.5W位から急に落ち始め9時間を過ぎると1.8mWで安定。
これはフィラメント電圧が無く、真空管は動作していないが内部容量で結合された出力(通常終段管は200mW程度でドライブされている)。
このとき電源電圧は9.8Vで周波数は若干高くなった、その後10.5時間で出力は、ほぼ同様なるも周波数が3KH<z以上高くなりテスト終了。
4個テストした所、5.5時間まではほぼ同様の結果。
PRC-77で同様のテスト、8時間経過で出力約1W、8.5時間を過ぎたあたり(出力0.8W)から周波数偏差が3KHzになりテスト終了。
2個テストした所、ほぼ同様の結果。
結論
この電池は単純に7AH(5時間率)または以上の容量有り。
PRC-25での運用(送受1:9)は50時間可、近距離ならば推定70時間可。
PRC-77では80時間可。
以上、セットにより若干の違いが有るでしょう。
BA-5598販売価格 \1,000 / 1箱24個入り \20,000
出力ケーブル 新品 \2,000 他のセット用に最適
以上、税別
3. SEM52A 150Hz トーン追加
当初簡単なCR発振で実験しましたが、周波数安定度に若干問題が有り(実用上問題無し)また再現性を考えると、秋月電子さんで販売しているトーンジェネレーター・キット(\700)を使用するのが良いと思います。150Hzに近い設定可能なトーンの周波数は151.4Hzになっています。
精度については、PRC-77では±1.5Hzを要求されていますが、±2Hzでも実用上問題ありません。
数台試した所、1Hz程度のばらつきが有りました。この周波数は基準にしているセラミック発振器の周波数で決定される為、必要に応じてセラミック発振器両端のコンデンサーの値を変更して150Hz±1.5Hzになるようにして下さい。
組み立ては不要なICの足を切断し、穴明き基盤の半田付け面を上にした方が実装時に有利です。
写真のものは縦15×横19×高8oに組み上げてエポキシ樹脂で固め、送信基板側の音量調整と電源スイッチの間に取り付けています。ピン番号7(橙色)が+5VでマイナスはC44付近に半田付けし基板を固定しています。
150Hzの注入はピン番号15に68K?程度で行い、この抵抗でトーンのデヴィエーションを決定。値は3Khz±0.5KHzです。測定器をお持ちでない方は相手のスケルチが開き、かつ耳障りでない程度に設定するしかありません。
尚ピン番号15隣のR1は変調(音声、トーン共)を決定する物なので、調整には注意が必要です。
注意事項
上記の改造を行われる時は、各自の責任で行ってください。